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アメリカのメモリアルスローンケタリングがんセンターのJessica A. Lavery氏らの研究によると、適切な運動をしていたがん患者は、運動をしていなかったがん患者に比べて、全生存期間中央値が5年延長、前死亡リスクが25%低下することが分かったそうです。
前立腺がん、肺がん、大腸がん、卵巣がんのスクリーニング研究参加した、1万1,480例のがん患者を対象に行われた研究です。
中強度以上の運動を週4日以上×平均30分以上および/または高強度の運動を週2回以上×平均20分以上運動した患者と、それに満たない非運動群に分類し、比較。
全生存期間中央値は、適切なを運動をした人たちが19年に対し、運動をしていなかった人(非運動群)は14年という結果が分かりました。
以前から、適度な運動はがんの発症リスクを減らすと言われていました。
今回の調査では、運動をしているガン患者と運動をしていないガン患者を調査しました。
適度な運動は、ガンを予防するだけでなく、ガンになってしまった場合も、その後の生命に良い効果をもたらすことが分かったのです。
肥満や、運動不足は、がん発生のリスクを高めることが分かっています。
運動を続けていると、血糖値を下げるインスリンというホルモンの働きが良くなり、インスリンの過剰な分泌を防ぎます。
しかし、肥満や運動不足では、インスリンの作用が低下(インスリン抵抗性)が起こりやすくなり、そのため過剰にインスリンを分泌しやすくなります。
インスリンが過剰に分泌されると、高血圧や動脈硬化を進行させ、2型糖尿病になるリスクも高くなります。
また、血液中のインスリンが高くなると、IGF-1という物質の働きが活発になります。
このIGF-1は、細胞増殖や成長促進などに関わる物質で、高い状態が続くと大腸がんの発生リスクが高まると言われています。
このように、適度は運動は、ガンの予防にも、またガンになってしまった後の予後にも大きく影響してきます。
がんを増やさない生活の基本は、運動(身体を使った労働)、空腹、寒さです。
これは私たちの細胞内で細胞が正常な活動をしていくために酸素を使いながら必要なエネルギーを作ってくれる「ミトコンドリア」の数が増える条件と一致します。
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