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ガン治療には、大きく分けて2つの道があります。
一つは手術・抗がん剤・放射線に代表される、癌細胞を「悪」と規定して、悪が体内にあってはならないという基本方針に沿って、自分の身体をボロボロにしながらでも、悪を消滅させようとする道です。
もう一つは、生きながら過酷な体内環境(酸素の欠乏など)に置かれた細胞が、その過酷さに適応して姿を変えたものが「ガン細胞」なので、この特殊な細胞のエネルギー代謝をはじめとする「代謝」と、一つの受精卵が、脳になったり、心臓になったり、胃腸になったり、皮膚になったりする「分化」の能力を思い出させることで、「ガン細胞」を「普通の細胞」と一緒に生きられるようにする方法です。
意見の異なる人間に対して、暴力・武力でねじ伏せるやり方をするのか、互いの違いを尊重しながら、両者が共存できる道を探すのか、それらとガン治療の2つの道は基本的には全く同じ構造です。
スピリチュアル的には、人間が地球という惑星に対して行っていることと、ガン細胞が宿主の人間に対して行っていることは同じだと言われます。
要するに「人間は地球にとってガン細胞になりつつある」ということです。
シンクロニシティ(意味ある偶然の一致)は、病気という形で表現される場合があります。
私たちはがん細胞の存在の仕方から何を学べばよいのでしょうか?
その答えが各々異なっていることは、当然のことです。
しかし、自然の一部(宇宙の一部)である私たちが、独善的になっている要素に気付いていくプロセスはがんとの共生を考えるとき、非常に重要な位置を占めます。
ガン細胞は、酸欠などの原因による慢性炎症が長く続いた組織において、壊死した細胞の穴を埋める目的でできる「かさぶた」のようなものです。
「ガン細胞との共生」を実現するには、ガン細胞への変身の目的である「慢性炎症に対応すること」からガン細胞を自由にしてあげられる体内環境を作る必要があります。
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