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認知症には大きく分けて4つの種類があり、アルツハイマー型認知症と血管性認知症について書きました。
今回は3番目のレビー小体型認知症についてです。
レビー小体型認知症は、65歳以上の高齢者に多くみられますが、30~50歳代でも発症することがある認知症です。
女性に多いアルツハイマー型認知症に対して、レビー小体型認知症は男性に多く発症する傾向がみられます。
脳のさまざまな部位に、レビー小体という構造物ができることが原因で発症します。
レビー小体とは、ドイツの神経学者であるフレデリック・レビーが発見した、神経細胞内にみられる異常な円形状の構造物です。
Dr. Andreas Becker upload here <a href=”//commons.wikimedia.org/wiki/User:Penarc” title=”User:Penarc”>Penarc</a> – <span class=”int-own-work” lang=”ja”>投稿者自身による著作物</span>, CC 表示-継承 3.0, リンクによる
α-シヌクレインという繊維製のタンパク質の集合体で、レビー小体が蓄積すると、神経細胞が変性します。
レビー小体型認知症の症状
レビー小体型認知症には4つの特徴があります。
調子がいいときは通常通り会話をするが、調子が悪くなると集中力や注意力が低下する
発症当初から幻視がみられることが多い。
部屋の隅に動物がいるなどのリアルな幻視がみられる。
浅い眠りであるレム睡眠中に大きな声で怒鳴ったり、暴れたりなどの行動をとることがあります。
レビー小体は、パーキンソン病にも関わる物質です。
そのため、パーキンソン病でみられる、手足の震えや、筋肉のこわばり、歩くことが遅いなどの症状がみられます。
その他、うつ症状や失神や便秘、自律神経に関わる症状が現れることがあります。
レビー小体が蓄積する原因は、脳の年齢的な変化と考えられています。
レビー小体型認知症では、全体の脳の萎縮を認めますが、アルツハイマー型認知症に比べ、海馬の萎縮は軽度です。また脳の血流を調べる検査では、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の血流低下がみられます。
レビー小体型認知症を治す薬はまだありません。
それぞれの症状に合わせた薬物療法による対処療法が中心になります。
予防策として、脳の働きをよくする生薬などをもちいて、脳神経細胞の保護(NGFやBDNF生産促進)や脳血流を改善することが大切です。
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