【アトピー】皮膚バリア機能を低下させる生活習慣とは？

2024年6月12日2024年10月3日

アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が慢性的に続く皮膚炎です。

乳幼児期から発症することが多く、多くの人が小児期に症状が落ち着きますが、成人になっても症状が続く人もいます。

原因

アトピー性皮膚炎は、皮膚バリア機能の低下、アレルギー炎症、かゆみの3つの要素が複雑に絡み合って発症します。

皮膚の表面にある角質層が担うバリア機能が低下すると、外部からの刺激や乾燥に弱くなり、炎症が起こりやすくなります。

アトピー性皮膚炎患者は、ダニ、ハウスダスト、花粉などのアレルゲンに対して過剰に反応する体質です。

アトピー性皮膚炎の症状であるかゆみは、皮膚の炎症によって神経が刺激されることで起こります。

皮膚バリア機能の低下は、アトピー性皮膚炎の発症に重要な役割を果たします。

フィラグリンは、角質層細胞を構成するタンパク質で、角層のバリア機能を強固にする機能と、天然保湿因子として皮膚の水分保持を担う機能を持っています。フィラグリン遺伝子の変異は、アトピー性皮膚炎の発症リスクを高めます。

皮膚バリア機能は、肌の表面にある角質層が担い、外部からの刺激や乾燥から肌を守り、体内の水分を保つ役割を果たしています。このバリア機能が低下すると、乾燥肌や肌荒れ、アトピー性皮膚炎などの原因となります。

近年、フィラグリンという角質層の主要な構成成分の欠損だけでなく、生活習慣も皮膚バリア機能の低下に影響を与えていることが注目されています。

皮膚バリア機能を低下させる生活習慣として、以下の点が挙げられます。

過剰な洗浄: 毎日お風呂に入り、ゴシゴシと体を洗ったり、洗浄力の強いボディーソープや石鹸を使用すると、皮脂を落としすぎて皮膚を乾燥させ、バリア機能を低下させてしまいます。
保湿ケアの怠り: 入浴後は、必ず保湿クリームなどで肌に潤いを与えましょう。
乾布摩擦: 乾いたタオルで体を強くこすったり、乾布摩擦を行うと、皮膚を傷つけてしまいます。
エアコンの使い過ぎ: エアコンの風は乾燥しているため、長時間浴び続けると皮膚を乾燥させ、バリア機能を低下させてしまいます。
発汗量の減少: 近年のエアコン普及により、子供たちの発汗量が減少していることが指摘されています。適度な発汗は、皮膚に潤いを与え、抗菌作用のある汗成分でバリア機能を保護する効果があります。